「オーシャンズ11」
 
あらすじ
  窃盗で捕まり保釈中のオーシャンは大胆な犯罪計画をうち立てた。
  ラスベガスの3大カジノの現金がすべて集まる巨大金庫から、
  厳重なセキュリティシステムを破って1億6000万ドル盗み出すというのだ。
  この超ビッグな犯罪計画の遂行のために
  彼は各分野のスペシャリストをスカウトし、11人の犯罪チームを結成。
  果たして計画は成功するのか。
  1960年製作の「オーシャンと十一人の仲間」を
  まさにキャッチコピー通りの夢のビッグゲスト競演でリメイクした作品。

キャッチコピー
  ハリウッド史上最強の犯罪ドリームチーム

感想
  頭を使った犯罪映画だと思ったら大間違い。
  そんなに、というかあんまり頭は使わない犯罪映画。
  「このキャラはこうなのかな」などと考える隙もない、薄い映画。
  やはり前評判どおりキャストの豪華さでドーンという作品で、
  あとカジノの場面や爆破の場面などのお金の注ぎ込みように感心した。
  ポップコーンムービーと表現すればいいのか、
  何かお菓子と飲み物を片手に、柔らかい椅子にどっかり座って
  日々の疲れを落とすようにぼんやり見るには最高の映画でしょう。
  ただ映画を鑑賞後、見た人と語り合うような場面はどこにもありません。


印象に残ったセリフ
  「伏目は嘘をつく前兆。上目は無知な証拠」
  州の局員を偽ってカジノに潜入するときに、視線について注意された場面。
  考える時に上も下も見ちゃ行けないとなると、どこを見れば……?

オススメ度
  ★★★☆☆ 豪華キャストと言われても私には殆ど分からないので意味が……

教訓
  泥棒はダメ。そんな汚い金で「幸せだ」なんて言わせない。

ネタバレ感想文   下の部分を反転させてください

  やはり2時間の映画に11人は多すぎるでしょう。
  カジノのオーナーそしてオーシャンの元妻を入れたら13人。
  これだけ多いとそのキャラそれぞれに厚みを持たせるなんて無理な話。
  メンバーを数を減らしてもっと1人1人を大切に描いて欲しかった。
  それより不満なのはオーシャンがお金も女も手に入れちゃったってこと。
  何であそこで彼女が彼になびいたのかなぁ、分からん。
  彼女については全く映画ないで触れられていないので仕方ないか。
  そしてオーシャンとは逆にお金も女も失っちゃったカジノのオーナーは、
  これまたキャラに厚みがなかった分、悪役にもなりきれず、
  また彼に同情もできずに「何だかなぁ」な感じで幕引き。
  でも最後彼らの後を車が追っていくと言うアイデアは良かったと思いますよ。
  あれが無かったら犯罪を推奨する映画と取られても文句言えませんし。
  もしシリアス面を捨てて、三谷幸喜が描くようなトラブル全開の
  ドタバタ犯罪劇だったら相当面白い物になっていたかもしれないのに。
  またそうでなくても、もし登場する彼らが
  ウィットに富んだトークを展開してくれていれば、その分評価が違ったかも。
  まぁ脚本がダメだったということで。


 
MANGA WALKER vol.190 より